公開日:2025年10月
最終更新:2025年10月
【名機解説】ROLLEI 35T ― Tessarレンズが描く繊細な世界、クラシックローライの美学

1. ROLLEI 35Tとは
ROLLEI 35T(ローライ35T)は、名機ROLLEI 35シリーズの中でもバランスの取れた定番モデルとして知られています。 1976年頃に登場し、初代ROLLEI 35の後継機として開発されたモデルで、 小型軽量ボディと高品質レンズを両立した「完成されたクラシックカメラ」として世界中で愛されています。
2. スペックと基本仕様
- 搭載レンズ:Carl Zeiss Tessar 40mm F3.5
- シャッター:コンパーB~1/500秒
- 露出計:CdS式(ボディ上部の針式表示)
- フィルム巻き上げ:手動レバー式
- 製造国:ドイツ製 → シンガポール製(後期)
Tessar(テッサー)レンズはツァイス伝統の設計で、解像感と発色の美しさに定評があります。 シンプルながらもヌケの良い描写で、柔らかくナチュラルな立体感を生み出すのが特徴です。
3. デザインと操作感
ROLLEI 35シリーズの特徴である「極限まで小型化された金属ボディ」は、35Tにもそのまま受け継がれています。 底面に配置されたフィルム巻き戻しノブ、上部右側の巻き上げレバー、 そして前面のピントリングなど、すべてが合理的にまとめられた設計です。
手に取るとその重量感と精密感が伝わり、メカニカルな操作感を楽しめるのも魅力。 露出計は上部に配置された針式で、直感的に光量を確認できます。 「カメラを操る楽しさ」を感じさせてくれる一台です。
4. Tessarレンズの描写
ROLLEI 35Tの心臓部ともいえるTessar 40mm F3.5は、開放ではやや柔らかく、 絞ると驚くほどシャープに写るという二面性を持ちます。 独特のコントラストと色のりの良さから、 風景やスナップにおいて「自然で気持ちの良いトーン」を再現します。
特に逆光下での耐性も高く、ヌケの良い透明感ある写真が撮れるため、 フィルムらしい淡い階調表現を楽しむ方に人気です。
査定時に高く評価されるポイントは以下の通りです:
- 露出計が正確に動作している
- レンズ内にカビ・クモリがない
- シャッター・絞り羽根がスムーズに動く
- 外観に打痕・サビがない
- 純正ケース・ストラップ・元箱・取説の付属
5. ROLLEI 35Tと35Sの違い
比較項目 | ROLLEI 35T | ROLLEI 35S |
---|---|---|
レンズ | Tessar 40mm F3.5 | Sonnar 40mm F2.8 |
描写 | ナチュラル・柔らかい | コントラスト高くシャープ |
明るさ | やや暗め(F3.5) | 明るめ(F2.8) |
人気傾向 | 穏やかな表現を好む人に人気 | 高解像・プロ志向に人気 |
ROLLEI 35Tは「クラシックな味わいを楽しみたい人向け」、 ROLLEI 35Sは「解像感を求めるユーザー向け」と言えるでしょう。
6. まとめ

ROLLEI 35Tは、フィルム写真の魅力をもっとも自然な形で体験できるカメラです。 Tessarレンズの柔らかくも芯のある描写は、今見ても新鮮。 金属ボディの質感、メカニカルな操作音、そしてポケットに収まるサイズ感―― まさに「小さな名機」と呼ぶにふさわしい存在です。
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2025年10月15日
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