公開日:2025年10月
最終更新:2025年10月
【軽快な名機】ROLLEI B35 ― 手のひらサイズに詰まったローライのエッセンス

1. ROLLEI B35とは
ROLLEI B35(ローライB35)は、1969年に登場したコンパクトフィルムカメラです。 高級機ROLLEI 35の弟分として設計され、より軽量・シンプルな構造を採用。 アルミボディによる軽快な携帯性と、ローライらしい精密な作りで、 当時「最も気軽に持ち歩ける高画質カメラ」として人気を集めました。
ROLLEI 35シリーズの中では「入門機」的な立ち位置ですが、 その完成度は非常に高く、現在もフィルムカメラファンから根強い支持を得ています。
2. 基本仕様
- レンズ:Carl Zeiss Triotar 40mm F3.5
- シャッター:コンパーB~1/500秒
- 露出計:セレン光式(電池不要)
- ボディ素材:アルミ合金
- 製造国:ドイツ → シンガポール(後期)
搭載されているTriotar(トリオター)40mm F3.5は、ツァイスの3群3枚構成レンズ。 シンプルながらも優れた描写力を持ち、絞り込むことで驚くほどシャープな写真が得られます。 またセレン式露出計を採用しているため、電池不要で手軽に使えるのも魅力です。
3. デザインとサイズ感
ROLLEI B35はシリーズの中でも特にコンパクトで、重量はわずか約350g。 ポケットにすっぽり入るサイズながら、しっかりとした金属の質感があります。 上面にはシンプルな露出計表示とシャッターダイヤル、 前面にはクラシックなデザインのロゴがあしらわれ、 ミニマルながら存在感のある佇まいです。
全体的に「かわいらしいデザイン」と「ドイツ機らしい堅牢性」を兼ね備えており、 コレクションとしても人気が高いモデルです。
4. Triotarレンズの描写
Triotarレンズは、構成がシンプルな分、柔らかく自然なボケ味が特徴。 特に日中のスナップでは、抜けの良い階調と独特の温かみある発色を見せます。 絞りF8〜11では非常にシャープで、 風景撮影や街角スナップにぴったりです。
一方で開放(F3.5)では、周辺光量が少し落ちるクラシックな描写が楽しめます。 この味わいこそ、B35が“フィルムらしい写真”を撮れる理由です。
5. 操作性と使い心地
B35は完全マニュアル操作ですが、操作系はシンプルで直感的。 ピントは目測式、露出は上面のセレンメーターを見ながらシャッター速度と絞りを調整します。 この「自分で光を読む」撮影スタイルは、 デジタル時代の今こそ新鮮に感じられるはずです。
シャッター音も軽やかで、巻き上げレバーの感触も滑らか。 小型ながらも精密機械としての魅力をしっかりと味わえます。
6. ROLLEI 35との違い
比較項目 | ROLLEI 35 | ROLLEI B35 |
---|---|---|
レンズ | Tessar 40mm F3.5 | Triotar 40mm F3.5 |
露出計 | CdS式(電池必要) | セレン式(電池不要) |
ボディ素材 | 金属(やや重め) | アルミ(軽量) |
設計思想 | 高級機・精密志向 | 簡便・日常使い志向 |
B35はROLLEI 35の「軽量・簡易版」ですが、 実際にはローライらしい品質をしっかり保っています。 携帯性と使いやすさを求めるなら、B35は最良の選択肢の一つです。
7. まとめ

ROLLEI B35は、フィルムカメラの楽しさを気軽に味わえる名機です。 Triotarレンズの味わい深い描写、電池不要のセレン露出計、 そしてポケットサイズのボディ。 どれを取っても、日常スナップにぴったりのクラシックカメラです。
ROLLEI 35シリーズの中でも最も軽快で、 「手のひらの中のドイツ機械」と呼ぶにふさわしい存在。 初めてのフィルムカメラにも、長年の愛用にもおすすめの一台です。
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2025年10月16日
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