公開日:2025年11月
最終更新:2025年11月
ィルムカメラの「裏蓋」が開く理由と解決策

フィルムカメラの「裏蓋」が開く理由と解決策 ― モルト交換とロック機構の重要性
1. はじめに ― 最大のトラブル、「感光」の恐怖
フィルムカメラユーザーが最も恐れるトラブルの一つが、**「撮影中に裏蓋が意図せず開いてしまい、フィルムが感光する」**ことです。せっかくの貴重な写真が台無しになるだけでなく、フィルム装填から現像までの時間や費用も無駄になってしまいます。
裏蓋が開く原因は、単純な操作ミスだけでなく、カメラの**経年劣化**によるものが大半です。今回は、その具体的な原因と、ユーザー自身ができる対策、そして修理の重要性を解説します。
2. 裏蓋が開く二大原因
A. モルト(遮光材)の劣化
- **機能**:モルトプレーン(モルト)は、裏蓋とボディが接する部分に貼られているスポンジ状の遮光材です。光の侵入を防ぐ役割と、**裏蓋をボディに圧着する**役割も担っています。
- **劣化の影響**:モルトは時間と共に加水分解し、ベタベタになったり、ボロボロに崩れたりします。この状態になると、**遮光性が失われる**だけでなく、裏蓋の圧着力が弱くなり、**ロック機構に負荷がかかりやすくなります**。
- **対策**:裏蓋のモルトが劣化している場合は、すぐに専門業者または自身で**モルト交換キット**を使って交換することが、感光を防ぐための最も基本的なメンテナンスです。
B. 裏蓋ロック機構の摩耗・劣化
- **機能**:裏蓋を物理的に固定するための金属またはプラスチックの爪やフックです。
- **劣化の影響**:長年の使用により、ロック機構の**バネが弱ったり、フックが摩耗したり**すると、わずかな衝撃でロックが外れやすくなります。特に、裏蓋を開けるためのレバーやボタンがボディ外装に露出している機種は、意図せず触れてしまうリスクも高まります。
- **対策**:ロック機構自体の修理は専門の技術が必要ですが、ユーザーは**持ち運び時の注意**(特に鞄に入れる際の向きなど)を払い、定期的にロックの**「カチッ」という感触**が正常かを確認することが大切です。
3. 機種による「開きやすさ」の違い
カメラの裏蓋の開閉機構には種類があり、機種によって開きやすさが異なります。
- **スライドロック式**:レバーをスライドさせるタイプ。最も一般的で、比較的ロックは強固ですが、スライド部にゴミが溜まるとロックが緩むことがあります。
- **ボタン式ロック**:ロックボタンを押しながらレバーや巻き戻しクランクを持ち上げるタイプ。誤操作のリスクは低いですが、バネが弱るとロックが甘くなりがちです。
- **脱着式裏蓋**:CONTAX RTSなど一部のプロ機に見られる、裏蓋が完全にボディから外れるタイプ。通常の使用で開く心配はありませんが、紛失のリスクがあります。
4. まとめ ― メンテナンスが安心を生む
フィルムカメラの裏蓋は、**モルトによる遮光・圧着**と**ロック機構による物理固定**という二重の役割を担っています。裏蓋が開くトラブルは、どちらかの機能が衰えているサインです。
大切な写真を守るために、**モルトの定期的なチェックと交換**は欠かせません。もしロック機構に不安を感じたら、早めに専門の修理業者に相談することで、これからも安心してフィルムライフを楽しむことができるでしょう。
当店 買取の鶴岡 では、
お客様がお持ちのカメラ・レンズを**積極的に査定し、幅広くお取り扱い**しております。
裏蓋のモルト交換が必要なカメラや、ロック機構に不具合があるカメラについても、その状態を丁寧に評価いたします。ご売却・ご購入の相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
2025年11月09日
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