フィルム初心者が知らない「レンズで写真は激変する」

フィルム初心者が知らない「レンズで写真は激変する」
― Ai-S、FD、Mマウントを比較して分かる描写の世界

1. はじめに ― 画質の9割は“レンズ”で決まる

フィルムカメラと聞くと、まず「ボディ」の話をしがちですが、 実は写真の描写を決める最大の要素はレンズです。

特に35mmフィルム時代には各メーカーが光学性能で競い合い、 同じ50mmでも描写がまったく違うという面白さがありました。

この記事では、現在でもファンの多い Nikon Ai-S、Canon FD、Leica Mマウント この3システムを比較しながら、その描写の違いを分かりやすく解説します。

2. Nikon Ai-S ― コントラストとシャープネスの黄金バランス

NikonのAi-Sレンズは、1980年代に完成した機械式レンズの集大成です。

■ 描写の特徴

• コントラストが高くシャープ
• 線が細く、エッジが締まる
• 逆光にも強い（ニコンらしい耐性）
• デジタルとの相性も良い

特に人気が高いのは：

• 50mm F1.4 Ai-S
• 28mm F2.8 Ai-S（伝説級の評価）
• 105mm F2.5（人物撮りの名玉）

「解像度重視」「シャープな絵が好き」な人にはAi-Sが最適です。

3. Canon FD ― フィルムらしい“柔らかさ”と美しいボケ

Canon FDレンズは、ニコンとは真逆の方向性と言われることが多いシステムです。

■ 描写の特徴

• 柔らかい描写（低コントラスト）
• ポートレートで肌がきれいに写る
• ボケが滑らかで自然
• 街撮り・スナップに向く“優しい絵”

特に人気が高いのは：

• FD 50mm F1.4
• FD 35mm F2（名玉として有名）
• FD 85mm F1.8（ポートレート向き）

「フィルムらしい、ふんわりした描写が好き」な人に最も向いています。

4. Leica Mマウント ― 立体感と空気感が生まれる“レンジファインダーの魔法”

Leica Mマウントは、他のメーカーとは世界観が異なります。

■ 描写の特徴

• 立体感（3Dポップ）と空気感がある
• 中間階調が豊かでグラデーションが自然
• 絞り開放でも線が崩れにくい
• ライカ特有の“色の深み”が生まれる

特に定番のMレンズ：

• Summicron 50mm F2（万能）
• Summilux 35mm F1.4（立体感の王者）
• Elmar 50mm F3.5（クラシック描写）

「作品として残したい写真」を撮るならMマウントの強さが際立ちます。

5. 3つを比較して分かる“描写キャラクターの違い”

レンズごとの個性は写真の雰囲気を決定的に変えるため、 自分が表現したいスタイルに合わせて選ぶのが最も重要です。

6. まとめ ― レンズを理解すると、写真の世界が一気に広がる

Ai-S / FD / Mマウントは、それぞれ異なる美しさを持ち、 どれもフィルム時代を代表する名レンズ群です。

簡単にまとめると：

• シャープで現代的 → Nikon Ai-S
• 柔らかくフィルムらしい → Canon FD
• 立体感・空気感 → Leica M

同じフィルム、同じ被写体でも レンズが違うだけで写真は別物になります。

「自分はどんな写真が好きなのか？」 それを知る一番の近道が、レンズ比較です。

• 査定問い合わせフォーム
• LINEで無料査定
• 今すぐ電話査定