公開日:2025年10月
最終更新:2025年10月
京セラ SAMURAI Z ― 世界初の“横構図ハーフ一眼レフ”が生んだフィルム革命

1. SAMURAIシリーズ誕生の背景
京セラ SAMURAI(サムライ)Zは、1987年に登場した革新的なフィルムカメラです。 当時、ハーフサイズカメラといえば“縦構図”が基本でしたが、 サムライは横構図で撮れる唯一のハーフ判一眼レフとして世界を驚かせました。 さらに、AF(オートフォーカス)、AE(自動露出)、モータードライブ、ズームレンズを一体化。 「構えてシャッターを押すだけで、誰でも美しく撮れる」 という全自動時代の先駆けとなったカメラです。
2. SAMURAI Z の特徴と魅力

SAMURAI Zは、京セラ(旧ヤシカ)が培った光学技術を惜しみなく投入した 35mmフィルム用ハーフサイズ一眼レフカメラです。 25〜75mm F3.5〜4.3のズームレンズを搭載し、スナップからポートレートまで幅広く対応。 35mmフィルムを使用しながらもハーフ判(24×17mm)で撮影するため、 36枚撮りフィルムで72枚撮影可能という圧倒的な経済性を実現しました。 当時のカメラとしては異例の未来的デザインで、「ビデオカメラのようなカメラ」として話題を集めました。
- 35mmフィルム使用(ハーフサイズ:24×17mm)
- ズームレンズ:25〜75mm F3.5〜4.3(光学3倍)
- オートフォーカス・プログラムAE搭載
- 自動巻き上げ/自動巻き戻し機構
- 内蔵ストロボ・電動ズーム
この「SAMURAI Z」は、撮影のたびに自動で巻き上げる快適さ、 AFの素早さ、そしてズーム一体構造の利便性を備え、 一眼レフの高画質をコンパクトなボディで実現しました。 その完成度は、後のZ2・Z-Lシリーズへと受け継がれていきます。
3. 独創的なデザインと操作性
Zの外観は、まるで当時のビデオカメラを思わせる流線型の縦グリップデザイン。 手にしっかりフィットするグリップと、片手で操作できるズームレバーを備えています。 ファインダーは一眼レフ構造(TTL方式)で、被写体を正確に確認可能。 また、電動ズームやオートストロボなど“未来志向の装備”が盛り込まれており、 1980年代後半のカメラとは思えない完成度でした。
- 縦グリップスタイルのユニークな形状
- ファインダーはTTL一眼レフ方式
- ズーム操作は電動式レバー
- 重量:約630g(電池含む)
この形状は当時「奇抜すぎる」とも言われましたが、 今では“レトロフューチャー”の象徴的デザインとして再注目されています。
4. SAMURAI Z・Z2・Z-L の進化比較
項目 | SAMURAI Z | SAMURAI Z2 | SAMURAI Z-L |
---|---|---|---|
発売年 | 1987年 | 1988年 | 1989年 |
レンズ | 25–75mm F3.5–4.3 | 同レンズ(AF精度・制御改良) | 同レンズ(マルチコーティング・上位機) |
デザイン | マットブラック・直線的 | グレー×ブラック・曲線的 | ブラックメタリック・高級感重視 |
特徴 | シリーズ初代・原点モデル | 信頼性と操作性を改良 | 外装と光学性能を強化した最上位機 |
Zはシリーズの原点であり、Z2・Z-Lの礎となる設計思想を確立したモデル。 ハーフ判カメラにおける“横構図スタイル”を実現した歴史的1台です。
5. 現在の人気と中古市場
2020年代に入り、SAMURAI Zは再評価が進んでいます。 その独創的な形状とフィルム効率の良さが注目され、コレクターズアイテムとして人気上昇中。 中古市場では動作品で5,000〜8,000円前後、美品や箱付きでは1万円を超えることもあります。 シャッター不良やAFエラーなどが出やすい機種ですが、 完動品は「ハーフ判の元祖サムライ」として特別な存在です。
6. こんな方におすすめ
- ハーフ判の魅力を味わいたいフィルム初心者
- 独特なデザインのクラシックカメラをコレクションしたい方
- Z2・Z-Lとの比較でシリーズを楽しみたい愛好家
- 枚数を多く撮りたい・経済的にフィルムを使いたい方
7. 買取・販売について
当店 買取の鶴岡 では、京セラ SAMURAI Z/Z2/Z-L の高価買取を実施しております。
動作確認済みの完動品・外観美品・付属品付きの個体は特に高額査定。 経年劣化や動作不良のある個体でも、ジャンクとしてお引き取り可能です。 全国対応の宅配買取をぜひご利用ください。
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まとめ
京セラ SAMURAI Zは、1980年代後半に“未来のカメラ像”を提示した革新の1台。 横構図ハーフ判という発想、全自動一眼レフという仕組み、 そして“サムライ”という名にふさわしい挑戦的デザインが、 今なお多くのファンを惹きつけ続けています。 Z2・Z-L・Xシリーズへと続くその系譜の原点として、 このZは特別な存在です。 ご売却・ご購入の際は、ぜひ買取の鶴岡までご相談ください。
2025年10月14日
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