公開日：2025年11月
最終更新：2025年11月
2025年：中古フィルムカメラで本当に“買ってはいけない”モデルとは？
2025年：中古フィルムカメラで本当に“買ってはいけない”モデルとは？
― 故障・寿命・部品消滅の視点からプロが解説
1. はじめに ― “高騰＝買って良い”ではない
フィルムカメラのブームが続く中で、 「どれを買えばいい？」よりも、 「どれを買ってはいけない？」が重要な時代に入りました。
特に電子式高級コンパクトは、 2025年の今「見た目がきれい」「相場が高い」だけでは絶対に判断できません。
なぜなら、多くのモデルで 修理不能の故障が増え続けているからです。
本記事では、長年買取現場で見てきた視点から、 本当に注意すべきモデルを“理由付き”で整理します。
2. 結論から：買ってはいけないのは「壊れやすい電子式」＋「修理不可」のもの
フィルムカメラの寿命は 「フィルム」ではなく「電子部品」で決まります。
特に以下の要素が揃うと危険度MAXです。
- ① 電子シャッター依存
- ② AF・ズーム・巻き上げがモーター駆動
- ③ 部品供給が完全終了
- ④ 修理業者がほぼ受け付けない
これらが重なると、“いつ壊れてもおかしくない消耗品”となります。
見た目がキレイでも、数ヶ月で動かなくなる個体は非常に多いのです。
3. 買うリスクが最も高いモデルTOP5（2025年版）
■ 第1位：RICOH GR1 / GR1s / GR1v
理由：液晶黒抜け・巻き上げ不良が加速しており「壊れたら終わり」
- 液晶表示が消える（黒抜け）
- シャッターが切れない
- 巻き上げモーター異常
代替部品は完全に枯渇。 2025年以降は完動品の維持が極めて困難になっています。
■ 第2位：Minolta TC-1
理由：基板故障・AFユニット不良が年々増加
世界的に評価の高い名機ですが、 部品が完全に消滅しており、修理不能のケースがほとんど。
人気個体ほどギリギリまで使われているため、 2025年は“隠れ疲労”個体が非常に多いです。
■ 第3位：CONTAX T2（特に使用感の強い個体）
理由：巻き上げモーター・シャッターの劣化が表面化し始めた
- 巻き上げの異音
- シャッターがたまに切れない
- TLAロック部の破損
外観がきれいでも内部が疲れているケースが増加。 2025年は“美品＝安全”ではない代表例です。
■ 第4位：CONTAX TVS / TVS II
理由：ズームユニットの寿命問題
ズームレンズは構造が複雑で、 故障したら原則修理不能。
完動品は良いが、安い個体ほどリスクが跳ね上がるモデルです。
■ 第5位：Nikon 35Ti / 28Ti
理由：メーター液晶の故障が増加
メーターが動かない＝価値が大幅ダウン。 部品はすでに枯渇しており、修理はほぼ不可です。
4. “買ってはいけない個体”の共通点
モデル名だけで判断してはいけません。 重要なのは個体の状態です。
■ 要注意ポイント
- 電源ON/OFFで挙動が不安定
- 巻き上げ音が大きい
- ズームの途中で止まる
- 液晶の薄れ・黒抜け
- 前所有者の使用頻度が高い
■ 特に危険なシナリオ
「中古で購入 → 2〜3ヶ月で突然壊れる」 というケースは珍しくありません。
5. 逆に“買っても安心”な中古フィルムカメラは？
買ってはいけないモデルがある一方で、 比較的安心して楽しめる機種も存在します。
■ 安定して長く使えるカテゴリー
- 完全メカシャッターの一眼レフ（FM2、FE、OM-1、LX 等）
- レンジファインダー（Leica M系、Bessa系）
- 中判フィルム（Rolleiflex、Pentax 67、Mamiya）
電子部品依存が低いため、 2025年以降も長期使用が見込めます。
6. まとめ ― 2025年は「モデル選び」以上に「個体選び」が重要
フィルムカメラは、今後さらに “完動品”と“ジャンク寸前”の二極化が進みます。
■ 買ってはいけない理由は次の3つ
- 電子式の寿命問題
- 修理不能の部品消滅
- 内部の疲労は外観では判断できない
特にGR1・TC-1・T2/T3・TVSは、 “当たり個体”に出会えれば最高ですが、 リスクも大きい“ギャンブル機種”になりつつあります。
2025年に中古フィルムカメラを選ぶ際は、 「モデル」より「状態」「履歴」「動作の安定」を重視してください。
🎥 YouTubeショートでカメラ動画配信中！
「買取の鶴岡【公式】」YouTubeチャンネルでは、
フィルムカメラの魅力・外観レビュー・操作紹介などを
ショート動画で随時配信しています。
2025年11月29日
専門査定士がしっかり査定
フィルムカメラ専門の査定スタッフが
丁寧に直接お電話でご対応いたします！
