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最終更新:2025年10月

CONTAXのルーツを辿る ― ドイツの威信と日本の技術が融合した名門の歴史

CONTAXのルーツを辿る ― ドイツの威信と日本の技術が融合した名門の歴史

1. はじめに ― 「高級カメラ」の代名詞、CONTAXの起源

CONTAX(コンタックス)というブランド名は、今なお多くの写真愛好家にとって「高級」「高性能」「カール・ツァイス」を意味する特別な響きを持っています。
CONTAXは、コンパクト機のT2や一眼レフのRTSシリーズが有名ですが、そのルーツは第二次世界大戦前のドイツにあります。カール・ツァイスという巨大な光学メーカーの威信をかけて、ライカに対抗するために生み出されたカメラ、それがCONTAXの始まりでした。
今回は、そのCONTAXがどのように誕生し、激動の時代を経て日本で復活を遂げたのか、その壮大な歴史を辿ります。


2. 1932年:ライカに挑んだ初代 Contax I(ブラックコンタックス)

CONTAXの歴史は、1932年にカール・ツァイス財団傘下の**ツァイス・イコン社(Zeiss Ikon)**から発売された初代モデル、**Contax I型**から始まります。

     
  • ライカに遅れること約7年、打倒ライカを目指して開発
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  • 堅牢なボディと、当時としては革新的な金属製縦走りシャッターを採用
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  • バヨネットマウントを採用し、レンズ交換の容易さを実現
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  • ライカよりも長い基線長(距離計の目測距離)を持ち、特に望遠レンズでの測距精度が高かった

このI型は、その無骨で直線的なデザインから**「ブラックコンタックス(ブラコン)」**とも呼ばれ、機能面ではライカを凌駕する先進性を持っていましたが、操作の複雑さからライカのような使いやすさは得られませんでした。


3. 戦前黄金期:Contax II型・III型への進化

1936年には、I型の操作性を大幅に改善した**Contax II型**、さらにセレン光電池式露出計を搭載した**Contax III型**が登場し、CONTAXは黄金期を迎えます。

     
  • II型で**ファインダーと距離計を一つの窓に統合**(一眼式ファインダー)
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  • III型で当時最先端の**露出計を軍艦部に搭載**
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  • 「オリンピアゾナー」など、カール・ツァイスの名玉が次々と登場

この戦前のCONTAXシリーズは、まさに**ドイツの技術力の象徴**であり、ライカと並んで35mm高級レンジファインダーカメラの頂点を極めました。


4. 戦後の分断とブランドの消滅

第二次世界大戦後、ドイツの敗戦によりカール・ツァイスやツァイス・イコンの工場は東西に分断されます。

     
  • **東側**:ドレスデン工場はソ連に接収され、CONTAXのコピー機が**「Kiev(キエフ)」**として生産される。また、東側ツァイス・イコンは世界初ペンタプリズム搭載一眼レフ**「Contax S」**を発表。
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  • **西側**:技術者の一部は西ドイツのシュトゥットガルトに逃れ、**Contax IIa/IIIa**を生産。使いにくい部分を改良し、小型化を果たしました。

しかし、一眼レフカメラの台頭や経済的な理由により、西側のツァイス・イコン社はカメラの生産から撤退を決定。1971年、一旦**CONTAXブランドはドイツから姿を消します**。


5. 1974年:日本での奇跡の復活(ヤシカ・コンタックス時代)

CONTAXブランドが消滅した数年後、奇跡の復活を遂げます。

     
  • 1973年、西ドイツのカール・ツァイスが日本のカメラメーカー**ヤシカ(後の京セラ)**と技術提携
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  • 1974年、世界初の共同開発一眼レフ**「CONTAX RTS」**を発表(RTS = Real Time System)
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  • ブランド表記がドイツ時代の「Contax」から、**大文字の「CONTAX」**に変更

この**「ヤシカ・コンタックス」**時代に、T2やT3といった高級コンパクトカメラや、G1・G2といったAFレンジファインダーカメラなど、多くの名機が誕生し、世界中のカメラファンを魅了しました。


6. 買取・販売について

当店 買取の鶴岡 では、
**戦前のレンジファインダーCONTAX I・II・III型**から、
**ヤシカ・コンタックス時代のRTS、Tシリーズ(T2/T3)、Gシリーズ(G1/G2)**に至るまで、CONTAX全モデルを**高価買取**しております。
特に、レンズ(ゾナー、ビオゴン、プラナーなど)の状態が良いもの、純正の付属品が揃っているものは高額査定の対象です。CONTAXの歴史を受け継ぐ名機のご売却・ご購入は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

CONTAXの歴史は、単なるカメラの進化ではなく、**ドイツの技術者の誇り**と、それを蘇らせた**日本の技術力**が織りなす壮大な物語です。ライカに対抗し、世界の頂点を目指した初代から、時代を超えて愛されるTシリーズに至るまで、CONTAXは常に写真文化の一歩先を歩み続けてきました。そのルーツを知ることで、あなたの愛機であるCONTAXへの思い入れも深まることでしょう。

2025年10月21日

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