公開日:2025年10月
最終更新:2025年10月
Hasselblad 魅惑の中判カメラ ― 「ましかく写真」の王者が誇るシステムと描写力

Hasselblad 魅惑の中判カメラ ― 「ましかく写真」の王者が誇るシステムと描写力
1. はじめに ― 「宇宙に行ったカメラ」の伝説
Hasselblad(ハッセルブラッド)は、スウェーデンが誇る中判カメラのトップブランドです。その名は、**「宇宙にまで行ったカメラ」**という伝説的なエピソードや、正方形の画面が織りなす芸術的な描写によって、世界中のプロ写真家と愛好家から畏敬の念を集めています。
35mmカメラとは一線を画す**6×6cmという巨大なフィルムフォーマット**と、カール・ツァイスの銘玉が一体となるハッセルブラッドの魅力に迫ります。
2. Vシステムの心臓部:500C/Mとモジュラー設計
ハッセルブラッドの代名詞とも言えるのが、機械式一眼レフの**「Vシステム」**です。その中でも最も普及し、今も愛され続けるのが**500C/M**です。
- **モジュラー設計**:ボディ、レンズ、フィルムマガジン、ファインダー、巻き上げノブがそれぞれ独立しており、撮影スタイルに合わせて自在に交換可能
- **ウエストレベルファインダー**:上から覗き込む独特のスタイルで、被写体とじっくり向き合う集中力を生む
- **レンズシャッター**:カール・ツァイスのレンズに内蔵されており、全速でストロボに同調可能(プロのスタジオ撮影で絶大な威力を発揮)
- **6×6(ロクローク)の正方形フォーマット**:構図の難しさも含め、写真に独特の緊張感と芸術性をもたらす
500C/Mは、その堅牢性と高い描写力から、ファッション、ポートレート、風景など、あらゆる分野でプロの仕事を支えてきました。
3. 最高の広角専用機:Hasselblad SWCシリーズ
ハッセルブラッドのラインナップの中で、最も異彩を放つのが**SWC(Super Wide Camera)**シリーズです。
- **Biogon 38mm F4.5レンズ**がボディに固定された**超広角専用機**
- レンジファインダーやミラーがないため、レンズの最後端とフィルム面が極めて近く、**超広角ながら歪曲収差を徹底して排除**
- **「直線がまっすぐに写る」**というビオゴンレンズの特性が、建築写真などで重宝される
- ピント合わせは目測(距離計なし)が基本。シンプルな構造が**写真撮影のプリミティブな楽しさ**を呼び覚ます
「世界最高の広角カメラ」と称されるSWCは、その特異な構造と描写力で、熱狂的なファンを持つ希少なモデルです。
4. 描写を支えるカール・ツァイスレンズ
ハッセルブラッドの真の魅力は、スウェーデンの堅牢なボディと、ドイツの**カール・ツァイス(Carl Zeiss)**のレンズが一体となることで生まれます。
- Planar 80mm F2.8:標準レンズでありながら、緻密な解像力と、中判ならではの**なだらかで美しいボケ味**を両立
- **T*(ティースター)コーティング**:逆光に強く、ハイライトからシャドウまで豊かな階調と発色を実現
- **空気感**:緻密な解像と、光のわずかな差を丁寧に写し取る階調表現が、被写体の持つ「空気感」を再現
ハッセルブラッドのレンズは、現代のデジタルバックと組み合わせてもその性能を発揮し続け、**「レンズは写真の命」**であることを証明しています。
5. 買取・販売について
当店 買取の鶴岡 では、
Hasselbladの**Vシステム(500C/M、503CW、501CM)**、**SWCシリーズ**、および各種**カール・ツァイスレンズ(Planar、Distagon、Sonnarなど)**を**積極的に査定し、幅広くお取り扱い**しております。
特に、初期の**500C**や、整備済みの良質な**SWC**、そしてA12マガジンなどの付属品が揃っているセットは、その価値を丁寧に評価いたします。中判カメラの売却・購入の相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
Hasselbladは、単なるカメラではなく、**中判写真という芸術のツール**です。一枚一枚のシャッターに集中力を求められる6×6の真四角の世界は、撮り手の感性を研ぎ澄まします。その重厚なメカニズムと、卓越した描写力が織りなす「ハッセルブラッド・ワールド」を、ぜひ一度体験してみてください。
2025年10月22日
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