公開日:2025年11月
最終更新:2025年10月
Nikon New FM2 vs FM3A 徹底比較

Nikon New FM2 vs FM3A 徹底比較 ― 「完全機械式」の王道と「ハイブリッド」の最終回答
1. はじめに ― マニュアル機を愛する者が選ぶ二大傑作
Nikonの**FM/FEシリーズ**は、F一桁機と並び称される、小型軽量で堅牢なマニュアル一眼レフの傑作です。その中でも、**New FM2(1982年)**と**FM3A(2001年)**は、現代のフィルムカメラ愛好家にとって最高の選択肢として人気を二分しています。
両機は外観が酷似していますが、その心臓部であるシャッター機構には決定的な違いがあり、それがそれぞれのカメラの**「哲学」**と**「使い勝手」**を分けています。
2. New FM2の哲学:完全機械式の王道
New FM2は、フィルムカメラを語る上で欠かせない、**「純粋な機械式カメラの完成形」**です。
- **シャッター機構**:シャッター速度の全速(最高1/4000秒まで)が、電気を使わずに動作する**完全機械式**。電池切れのリスクが皆無という、絶対的な信頼性を誇る。
- **高速シャッター**:メカニカルシャッターとしては驚異的な**最高速1/4000秒**と、ストロボシンクロ速度**1/250秒**を実現し、日中の大口径レンズ撮影にも対応。
- **デザイン**:シンプルな操作系と堅牢な作り込みで、**写真学校の指定教材**にも採用されるほど、マニュアル撮影の基礎を学ぶのに最適。
FM2は、**「バッテリーに依存しない、いつまでも使える道具」**という、マニュアル機本来の魅力を体現しています。
3. FM3Aの回答:ハイブリッドシャッターの到達点
FM3Aは、New FM2の発売から20年近く経って登場した、ニコン最後のMF一眼レフです。その最大の特徴は、**「ハイブリッドシャッター」**の搭載です。
- **ハイブリッドシャッター**:電子制御による**絞り優先AE(Av)**と、電池がなくても動作する**機械式シャッター**を、全速(B〜1/4000秒)で両立
- **実用性の向上**:AE(絞り優先オート)が使えるため、露出の決定に時間を割かずにシャッターチャンスに集中できる。**実用性**はFM2よりも格段に向上。
- **TTL調光**:TTL(Through The Lens)調光に対応し、スピードライト使用時の露出精度が向上。
- **デザインの洗練**:ロゴが**斜体のNikon**に変更され、細部の質感がFM2よりも洗練されています。
FM3Aは、**「機械式の信頼性」と「現代的なAEの利便性」**という、相反する要素を完璧に融合させた、ニコンMF一眼レフの最終回答です。
4. New FM2とFM3Aの徹底比較
| 特徴 | Nikon New FM2 | Nikon FM3A |
|---|---|---|
| **シャッター制御** | **完全機械式**(全速電池不要) | **ハイブリッド式**(AEは電子、マニュアル全速は機械式) |
| **AEモード** | なし(露出計のみ) | **絞り優先AE(Av)**を搭載 |
| **製造時期** | 1982年〜2000年 | 2001年〜2006年(ニコン最後のMF一眼レフ) |
| **TTL調光** | 不可 | **可能** |
| **中古市場** | 玉数が多いが、FM3Aより安価 | 流通数は少ないが、中古価格はFM2より高価 |
**「純粋な機械式」の安心感を求めるならNew FM2**を、**「AEによる快適な実用性」**を求めるなら**FM3A**を選ぶのがおすすめです。
5. 買取・販売について
当店 買取の鶴岡 では、
**Nikon FM3A**、**New FM2**、そして前モデルの**FM2**といったFM/FEシリーズ全般を**積極的に査定し、幅広くお取り扱い**しております。
FM3Aは、その希少性と人気の高さから、特に**完動品**や**チタンモデル(FM2/T)**は、市場価値を最大限に評価いたします。ニコンのMF一眼レフのご売却・ご購入の相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
**Nikon New FM2とFM3A**は、どちらもニコンが誇るMF一眼レフの金字塔です。完全機械式が持つ「永遠の道具」としての魅力、そしてハイブリッドシャッターが持つ「現代的な使いやすさ」。この二つの哲学を比較検討することが、ニコンのMF機の醍醐味と言えるでしょう。
2025年11月04日
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