公開日:2025年12月
最終更新:2025年11月
カビを絶対に発生させない― レンズ・ボディの正しい乾燥方法と“絶対にやってはいけない”NG行動
カビを絶対に発生させない
― レンズ・ボディの正しい乾燥方法と“絶対にやってはいけない”NG行動
1. はじめに ― フィルムカメラの最大の敵は“湿気”
レンズのカビ、ボディ内部のカビ、ファインダーの曇り…。 フィルムカメラにとって湿気はもっとも深刻なダメージを与える要因です。
しかもカビは一度発生すると、 除去が難しい・費用が高い・再発しやすい という最悪の三拍子が揃っています。
本記事では、カビを“絶対に発生させない”ための 正しい乾燥方法・保管環境・NG行動を徹底的に解説します。
2. カビが発生する条件 ― 湿度60%以上 × 温度20〜30℃
カビは以下の3つが揃うと発生します:
- 湿度:60%以上
- 温度:20〜30℃
- 時間:数日〜数週間放置
特に梅雨〜夏は最悪。 高温多湿の日本では“放置=カビ”と考えて間違いありません。
3. 正しい乾燥方法 ― 撮影後の“持ち帰り湿気”を落とす
■ ① 帰宅したらまず風通しの良い場所に置く(30分〜1時間)
バッグの中は湿気がこもりやすいため、 帰ったら必ず外に出して自然乾燥させます。
■ ② レンズはキャップを外して乾燥
キャップをしたままでは湿気が閉じ込められます。
■ ③ ボディも裏蓋を軽く開ける(完全に開放する必要はなし)
空気を通して軽く乾燥させるだけで十分。
■ ④ 乾燥剤は“密閉環境”でだけ効果を発揮する
バッグに乾燥剤を入れても無意味です。 乾燥剤が効くのは以下の2つのみ:
- ドライボックス
- 防湿庫
■ ⑤ 中古で買ったばかりの個体は念入りに乾燥
長期保管されていたカメラは乾燥不足の可能性が高いので 最初に半日ほど“ゆっくり乾燥”させるのがおすすめ。
4. 絶対にやってはいけない“NG乾燥方法”
■ NG①:直射日光で乾燥させる
レンズ内部が高温になり、 バルサム切れ・曇り・コーティング劣化の原因になります。
■ NG②:ドライヤーの温風を当てる
内部のグリスが流れたり、基板が損傷するリスク。
■ NG③:風呂場の換気扇の前に置く
湿気が完全に抜けきらず、逆にカビが成長しやすい環境です。
■ NG④:キャップをつけたまま乾燥
湿気を閉じ込める最悪の行動。
■ NG⑤:バッグのまま保管
バッグは湿気を吸いやすい素材ばかり。 最もカビを育てる保管方法です。
5. 正しい保管環境 ― 防湿庫 or ドライボックスの二択
■ 湿度は40〜50%がベスト
40%以下は乾燥しすぎて革が縮むことがあるため 45%前後を基本にすると最も安全です。
■ 防湿庫のメリット
- 湿度一定で安定
- 機材を並べやすい
- 長期保管向き
■ ドライボックスのメリット
- 安価
- 交換式乾燥剤で調整可能
- 複数台の保管に便利
ただし乾燥剤は3〜6ヶ月ごとに交換必須です。
6. レンズとボディの“長期保管ルール”まとめ
- キャップは外す(または軽く緩める)
- 乾燥後にドライボックス or 防湿庫へ
- 湿度は45%前後に設定
- バッグ保管は絶対にしない
- 年に数回、風通しの良い部屋でリフレッシュ乾燥
7. まとめ ― カビは“予防さえすれば”一生防げる
カビは一度生えたら除去が大変ですが、 正しく乾燥・保管さえすれば発生確率はほぼゼロにできます。
フィルムカメラをベストな状態で使い続けるために、 今日からぜひ乾燥習慣を取り入れてみてください。
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2025年12月01日
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