公開日:2025年12月
最終更新:2025年12月
フィルム写真が“SNS映え”を超えて支持される理由― 若者世代がフィルムを選び続ける本当の背景

フィルム写真が“SNS映え”を超えて支持される理由
― 若者世代がフィルムを選び続ける本当の背景
1. はじめに ― なぜ今、若者がフィルムなのか
「若い人はスマホ世代だから、フィルムは懐古趣味では?」 そう思われがちですが、現場で接していると実感はまったく逆です。
10代後半〜20代の若者が、 意識的にフィルムカメラを選んでいるケースは確実に増えています。
その理由は、単なる“エモさ”や流行ではありません。
2. 理由① 「完璧すぎる写真」への違和感
スマートフォンやデジタルカメラは、
- 常に最適な露出
- 自動補正された色
- 失敗しない写真
を簡単に生み出します。
しかし若者世代の中には、 「全部同じに見える」 という感覚を抱く人も少なくありません。
フィルム写真の
- 少しズレた色
- 予測できない結果
- 失敗も含めた写り
3. 理由② 写真が“体験”として残る
フィルム写真では、
- 撮る前に考える
- 撮った後すぐ確認できない
- 現像を待つ時間がある
この一連の流れすべてが、 体験として記憶に残ります。
若者世代は、 「結果」だけでなく プロセスそのものを価値として楽しむ 傾向が強い世代です。
フィルムは、その感覚と非常に相性が良いのです。
4. 理由③ “制限があること”が心地いい
フィルムは、 1本で撮れる枚数が限られています。
この制限は、
- 無駄に撮らなくなる
- 一枚に集中できる
- 撮らない判断ができる
という変化を生みます。
情報や選択肢が多すぎる現代だからこそ、 「制限がある道具」が心地よく感じられるのです。
5. 理由④ SNSとの“ちょうどいい距離感”
フィルム写真はSNSと相性が悪いようで、 実はちょうどいい距離感にあります。
- 即時性を求めない
- 反応数に一喜一憂しにくい
- 自分のために撮る写真が増える
結果として、 SNSに上げる・上げないに関わらず、 写真そのものを楽しむ人が増えています。
6. 理由⑤ カメラ自体が“アイデンティティ”になる
CONTAX Tシリーズ、OLYMPUS mju II、写ルンです、RICOH GR。
これらは単なる撮影機材ではなく、 「自分が何を選んでいるか」を示す存在 になっています。
大量生産のデバイスではなく、 意志をもって選んだ道具。
その背景ごと含めて、 フィルムカメラは若者の感性に刺さっています。
7. フィルムは“古い”のではなく“違う選択肢”
若者がフィルムを選ぶ理由は、 「昔に戻りたい」からではありません。
- 早すぎる世界から一歩引く
- 自分の感覚で残す
- 結果を急がない
こうした価値観に、 フィルムというメディアが ちょうど合っているのです。
8. まとめ ― フィルムは若者にとって“新しい表現”
フィルム写真は、 若者世代にとって 決して懐古趣味ではありません。
それは、 デジタル全盛の時代だからこそ選ばれる表現方法 です。
完璧ではないこと、 時間がかかること、 思い通りにならないこと。
そのすべてが、 今の若者にとって 新鮮で、価値のある体験 になっています。
🎥 YouTubeショートでカメラ動画配信中!
▶ チャンネルを見る2025年12月20日
専門査定士がしっかり査定
フィルムカメラ専門の査定スタッフが
丁寧に直接お電話でご対応いたします!



