買取の鶴岡

CONTAXを使う人が「写真の枚数を競わなくなる」理由

CONTAXのカメラは、AFもAEも非常に優秀です。技術的には、迷わずシャッターを切れる性能を持っています。

それにもかかわらず、CONTAXを使い始めた人の多くが「以前より撮る枚数が減った」と感じます。

これは性能の問題ではありません。 写真との向き合い方が変わるためです。

CONTAXの操作感は、とても静かです。

どれも「撮っていること」を強調しません。

その結果、撮影者の意識は カメラではなく、被写体そのものに向かいます。

CONTAXを構えると、不思議と一呼吸置くようになります。

・本当に今この瞬間を撮りたいか・この光はもう少し待った方がいいか・一枚で足りるのではないか

この思考が自然に生まれるため、結果として「数を撮らなくなる」のです。

CONTAXを使った撮影では、「今日は何枚撮ったか」よりも 「納得できた一枚があったか」が記憶に残ります。

これは写真を消費せず、 積み重ねていく行為に変えてくれます。

CONTAXは、使い手の思考や時間が強く残るカメラです。

そのため、使う頻度が減っても「もう不要」と割り切れないケースが多く見られます。

もし今、「最近あまり使っていないが、手放す決心もつかない」と感じているなら、それは自然な感覚です。

CONTAXは、写真の枚数を増やすカメラではありません。

写真との距離を縮めるカメラです。

だからこそ、使い続けるか、一区切りつけるかを考える時は、焦らず、今の距離感を確認するところからで十分です。