公開日:2025年12月
最終更新:2025年12月
Leica M型の“歴代シャッター音”徹底比較

Leica M型の“歴代シャッター音”徹底比較
― なぜM3・M6・MPはこれほど愛されるのか?
1. はじめに ― シャッター音こそLeicaの“魂”
フィルムカメラの世界で、最も語られるポイントのひとつが 「Leicaのシャッター音」です。
Leicaは機械式カメラの頂点として知られていますが、 M型の魅力は写りだけではありません。
シャッター音が美しい。 静かで、上品で、耳に心地よい。
本記事では、Leica M型の中でも特に人気の高い M3・M6・MPのシャッター音に焦点を当て、 その違いや魅力を徹底的に解説します。
2. Leicaが“シャッター音”に徹底的にこだわる理由
Leicaのシャッター構造は、他社とは明らかに異なります。
- ブレを最小限に抑える静粛性
- メカの摩擦音すら音楽的にチューニング
- 部品の精度が極端に高い
- フィルム巻き上げとの連動性が美しい
Leica技師の間では、 「シャッター音はカメラの品格を決める」 と言われるほど重要視されていました。
だからこそ、年代ごとに“音のキャラクター”が存在します。
3. M3 ― 機械式の理想形と呼ばれる“金属のソフト音”
1954年登場のM3は、 Leica史上もっとも滑らかで上質なシャッター音として知られています。
■ M3のシャッター音の特徴
- 「シュッ」という極めて短く柔らかい音
- 金属が噛み合う感触が手に伝わる
- 衝撃が少なくブレにくい
- 音量は小さいが存在感はある
技師たちが手作業で調整した個体が多く、 「M3の音は同じものが二つとない」 というファンもいるほどです。
4. M6 ― 実用性を融合した“現代的な静音シャッター”
M6は1984年に登場し、露出計を内蔵した実用機として人気ですが、 シャッター音が最もバランスが良いモデルとしても評価されています。
■ M6のシャッター音の特徴
- M3よりも軽い「パチッ」という音
- 電子機能を持たないため耐久性が高い
- スナップ撮影でも存在を感じさせない静かさ
- 街撮りとの相性が抜群
“音の軽さ”と“反応速度”のバランスが絶妙で、 プロ・アマ問わずいま最も人気のあるシャッター音です。
5. MP ― 現代技術で復活した“クラシックな上質音”
2003年に発売されたMPは、 M3の思想を現代的に再構築したモデルです。
そのためシャッター音も「M3寄り」とされます。
■ MPのシャッター音の特徴
- 「コトッ」と丸みのある音
- M6より深く、M3ほど金属的ではない
- 機械式の気持ちよさを残しつつ軽い操作性
- 手に残る感触が非常に滑らか
MPはフィーリングが良すぎて、 “シャッターだけで欲しくなる”と語るユーザーも多い名機です。
6. 3機種を比較すると分かる“Leicaの哲学”
| モデル | 音の傾向 | 特徴 |
|---|---|---|
| M3 | 金属的・滑らか・深い | クラシック最高峰のフィーリング |
| M6 | 軽い・静か・実用的 | スナップに強い現代的静音 |
| MP | 丸み・柔らかさ・高級感 | M3を現代技術で再解釈した音 |
この比較から分かるのは、Leicaが “音そのものを設計思想の一部”として考えてきた という事実です。
7. まとめ ― シャッター音は“Leicaを選ぶ理由のひとつ”
M3・M6・MPは、写りが素晴らしいだけでなく、 音・感触・操作性まで含めて完成しているからこそ、 長い間ファンに愛され続けています。
その中でも:
- M3:クラシックの極致
- M6:実用と静音のバランス
- MP:上質さと現代性の調和
どのモデルも“音”を含めて楽しめる唯一無二のカメラです。
2025年12月13日
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