Zeissレンズの“描写の性格”を徹底比較

Zeissレンズの“描写の性格”を徹底比較
― Planar / Biogon / Sonnar は何が違うのか？

1. Zeissのレンズは「性格がはっきりしている」

CONTAX・LEICA・Hasselblad など、多くの名機に採用されてきたCarl Zeissレンズ。 中でも人気の高い Planar / Biogon / Sonnar は、それぞれ性格がまったく異なります。

この記事では、その描写の違いを“写真の仕上がりイメージ”から直感的に理解できるよう解説します。

2. Planar（プラナー）―「ニュートラルの極致」

最も有名なZeissレンズで、CONTAX Gシリーズの45mm F2 などが代表格。

■ 性格

• 解像力が非常に高い
• 色がニュートラルで誇張が少ない
• 立体感（3D感）が強い

Planarは“写りにクセがない”と言われますが、 正確には「クセがないのがクセ」という非常に完成度の高い描写。

人物・スナップ・建築など、どんな被写体でも安定した結果を出せる万能型です。

3. Biogon（ビオゴン）―「歪まない広角の王様」

CONTAX Gシリーズの Biogon 21mm / 28mm が代表。 広角なのに歪まず、シャープで透明感のある描写が特徴です。

■ 性格

• 広角なのに歪みが極端に少ない
• コントラストが高く、黒が締まる
• 空気感の描写がうまい

「空気を写せるレンズ」と呼ばれるほどの透明感。 風景・都市スナップを撮るなら、Biogonの右に出るものはありません。

4. Sonnar（ゾナー）―「柔らかさと濃密さのハイブリッド」

CONTAX T3（Sonnar 35mm F2.8）をはじめ、 ポートレートや日常写真で圧倒的な人気を誇る設計。

■ 性格

• 中心はシャープ、周辺はほんのり柔らかい
• ボケが非常に滑らか
• 光の滲みが美しい（逆光で味が出る）

「色気のある写り」と表現されることも多く、 特に人物撮影や日常の柔らかい空気感と相性抜群。

5. 3つの性格をひと言でまとめると？

• Planar → 完璧・万能・立体感
• Biogon → 歪まない広角・空気感
• Sonnar → 柔らかい・味がある

Zeissレンズの魅力は、目的によって“使い分ける楽しさ”にあります。 同じZeissでも仕上がりはまったく違うので、自分の作風に合った一本を選んでみてください。

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